Japan World Tour header

Celonis World Tour 2021 Japan イベントレポート

TOPICS一覧に戻る

「Celonis World Tour 2021:データの活用で自社の業務実行能力を最大化する」、イベントレポート第四弾

2021.11.30

2021年10月12日、Celonisは昨年に引き続きオンラインイベント「Celonis World Tour 2021 – Japan」を開催いたしました。約500名の方にご参加いただきました。ありがとうございます。

今年はイベントのサマリーを5回に分けてお届けいたします。

第四弾は、ユーザ様事例講演として登壇を頂いた豊田通商株式会社様のセッション、そしてABeam Consulting様の最新事例に関するセッションの内容となります。

なお、イベント当日の各講演については、こちらよりオンデマンド視聴いただけます。是非ご覧ください。

5-1. ユーザー様導入事例4:豊田通商株式会社「プロセスマイニングを利用した不正兆候モニタリングの実践」

森田 徳教(Tokunori Morita)様, 法務部 コンプライアンス統括室 課長, 豊田通商株式会社

WT2021 - Japan - Blog - Toyota Tsusho 1

豊田通商株式会社森田氏よりは、不正兆候モニタリングへのCelonisの適用についてお話がありました。プロセスマイニングの事例の多くが業務効率化を対象にする中で、内部統制への適用について、具体的にどのような形で不正兆候を見出すのかを例示し、更には「不正は誰も幸せにしない。不正兆候モニタリングは会社及び役職員を守るための取り組み」という思想がその取り組みの根底にはあるなど、プロセスマイニングの更なる活用の視点を示していただいた興味深い講演でした。

以下、森田氏のご講演の抜粋です。

豊田通商はトヨタグループの商社として従業員は連結で約6万4千名、子会社800社弱で世界約120か国に事業を展開している。法務部コンプライアンス統括室では、この豊田通商グループ全体のコンプライアンスに対して責任を持ちます。

不正兆候モニタリングには2つのアプローチ;グローバル行動倫理規範の策定やコンプライアンス研修等行うソフトアプローチ、そして、最新のデジタルツールを活用して不正兆候の早期発見、抑止力強化に取り組むデジタルアプローチ、とで臨んでおり、今回はデジタルアプローチの向上策としてCelonisを活用して不正モニタリングの仕組みを開発しました。

豊田通商では「不正は、誰も幸せにしない」という考えのもとで、コンプライアンス活動を行っています。まず、不正リスクシナリオを作成し、デジタルツールを活用しデータ分析することで、数多くの拠点における不正の兆候をリアルタイムで網羅的に観察し、「見てるぞ光線」を発することで不正を抑制し、「会社および役職員を守るための取り組みである」との思いから不正兆候モニタリングの仕組みを模索し、プロセスマイニングの活用に至りました。

豊田通商では2019年2月に既に不正検知モニタリングで支援を得ていたプロティビティからCelonisを紹介されたのが始まりで、以降Celonisによる不正兆候発見の価値検証やCelonis利用のトレーニングを実施、更に複数グローバル拠点を対象にした販売と購買業務の分析を進めることで、Celonisが不正兆候モニタリングに有効なツールであることを確認しました。

WT2021 - Japan - Blog - Toyota Tsusho 2

不正兆候モニタリングの具体例としては、販売管理業務で請求書発行からその消込までの所要日数を拠点間で比較したところ、所要日数が平均と比べ極端に短い拠点が見つかり、不正の兆候と見做し、より詳細な処理をチェックしました。その際Celonisによる業務処理フローのグラフィカルな表示により直感的に比較検証ができ、さらに処理で利用しているSAPの明細も簡単に確認できました。また、別の例では、Celonisのタイムスタンプ機能を利用することで、業務担当者が何時、何の処理をしたかが把握できるため、通常の業務時間外(深夜、早朝、休日)にSAPを利用している担当者をチェックして、当該者にその事由を確認することができました。

今後は、システム的にはCelonis IBCを本格導入し、Celonis IBCと社内データウェアハウス(Snowflake)と接続し、更には両者を直接データ連携して分析を開始します。また、対象部門としては内部統制部門での継続的なモニタリングの実施、内部監査部門でのタイムリーな詳細分析や監査手続きの実施、そして営業部門でのボトルネック作業や手戻り作業の発見と改善や業務効率化のための自動化推進に向けて、Celonisの展開を考えています。

以上のようにプロセスマイニングによるデータ分析の活用をこれまでの不正兆候の早期発見や不正チェックの取り組みに追加していくことで、社内での不正への抑止効果(見てるぞ光線)を向上させ、コンプライアンスをはじめとするグループガバナンスに貢献していきたいと考えています。

豊田通商様のCelonisの導入を支援されたプロティビティ様の関連サービスについては、こちらをご覧ください。https://www.protiviti.com/JP-jp/process-mining

5-2. パートナーセッション:ABeam Consultingの最新事例からわかる「デジタルによる業務改革の深化」

小川 早百合(Sayuri Ogawa)様, デジタルプロセスユニット SCMセクター マネージャー, アビームコンサルティング株式会社

WT2021 - Japan - Blog - ABeam 1

アビームコンサルティング株式会社小川氏より、アビームコンサルティング様での業務の課題可視化から自動検知による課題把握までプロセスマイニングのこれまでの取り組み、そして機械学習を活用したNext Actionの自動提案を行う今後の取り組み、について分析デモによる具体例を使いご説明がありました。どのような課題があり、それがどのようにして解消されていくのか1つひとつの事例について丁寧に解説されています。

以下、小川氏のご講演の抜粋となります。 

まず、皆さんの業務改革の取り組みについて、以下の問いかけをさせていただきます。

  • プロセス整理が属人的知見で行われていないか?

  • ファクトベースでプロセスが整理され課題が詰められているか?

  • 課題解決が業務改善効果へとつながっているか?

これらの問いに答え、プロセスマイニングツールで業務運用がどのように高度化できるか、更にそれを進化させてどんな未来を創ることが出来るか、アビームコンサルティングの取り組みについてご紹介いたします。

創立されて40年、約6500名の従業員を擁するアビームコンサルティングは上流から下流まで一貫したコンサルティングサービスを提供してきました。2018年よりプロセスマイニングのコンサルティングに取り組み始めこれまで30社以上での導入を支援してきました。

これより、課題可視化の高度化と課題把握の高度化に取り組み、業務改革を支援してきた事例、イベントログデータに基づく実態の可視化などについて、Celonisを使ったデモによりプロセスフロー上の課題点などを示しながら、3つの取り組み事例をご紹介します。(オンデマンド配信参照)

  1. 課題可視化の高度化:緊急出荷材のデッドストック化

  2. 課題把握の高度化:経費水増し請求処理の不正検知

  3. 課題把握の高度化:トップパフォーマー分析から見えた商談化への見極めの甘さ

WT2021 - Japan - Blog - ABeam 2

更に、今後の取り組みとして「課題可視化のその先」として、課題把握のみならず、その先の施策の自動提案により目指すべきKPI向上へと繋がるソリューションに取り組んでおりそのデモをご紹介します。(オンデマンド配信参照)

以上よりデータドリブンなプロセスマイニングはデジタルな業務改革には有効な手法であることがご理解いただけたと思います。機械学習やプロセスマイニングが得意なところはそれらに任せ、浮いた余力で人間にしか打ち出せない価値を生み出すことが今後の勝負所で必要になってくると思っています。

プロセスマイニングにより真の原因を特定し、それを解決するためにデジタルな技術、最適なアプローチ、これらを組み合わせることで皆さんが描きたい未来を創ることが可能になってきます。アビームコンサルティングはDXプロデューサーとして皆さんと一緒に未来を創っていきたいと思います。

アビーム様が提供されるプロセスマイニングのソリューションについては、こちらをご覧ください。https://www.abeam.com/kr/ja/expertise/SL254

実際の講演をご覧になりませんか?さらに詳細について確認が可能です

オンデマンド配信を見る TOPICS一覧に戻る
Dear visitor, you're using an outdated browser. Parts of this website will not work correctly. For a better experience, update or change your browser.